たこの「頭」と呼ばれる部分、実は捨てなくても食べられるんです。スーパーでは足だけが並んでいることも多いので、頭や内臓まで食べるイメージは少ないかもしれません。
ただし、足と同じ感覚でそのまま調理するのはおすすめできません。食べられる部分と取り除いたほうがよい部分があり、鮮度や加熱も大切なんです。今回は、たこの頭や内臓の味、下処理、安全性、食べ方まで順番にご紹介しますね。
たこの頭と内臓は食べられる?まず知っておきたい基礎知識
「頭」と呼ばれる部分の正体
たこの頭と呼ばれている部分は、正確には胴にあたります。足の付け根から上にある袋状の部分で、ここには筋肉だけでなく、胃や肝臓、生殖器などの内臓が収まっているんです。
外側の身、つまり胴の筋肉は、足と同じように食べられます。少し厚みがあり、足よりもやわらかく感じることもありますよ。煮物や酢の物、炒め物にすると扱いやすい部位です。
内臓は一括りにしないこと
内臓については、「全部食べられる」と考えないほうが安心です。新鮮な個体で、どの部分かを確認しながら下処理し、十分に加熱することが基本になります。
肝臓のような部分や生殖器を食べる地域もありますが、見た目だけでは判別しにくい内臓もあります。釣った場所や種類がはっきりしない場合、状態に不安がある場合は、無理に食べずに取り除く選択が安全ですよ。
市販品で内臓が少ない理由
市販のたこは、流通や保存の都合で内臓を外し、足や胴だけの状態で販売されることが多いです。これは内臓が必ず危険だからというより、傷みやすく、下処理にも手間がかかるためなんです。
一方、釣ったばかりのたこなら、頭の身や一部の内臓を楽しめることがあります。ただし、鮮度が落ちるスピードは身より内臓のほうが早いと考え、持ち帰ったらできるだけ早く処理しましょう。
味や食感はどう?食べられる部位と安全性をチェック
頭の身は足よりやわらかいことも
たこの頭の外側の身は、足よりも厚みがあり、噛むとほどよい弾力があります。加熱しすぎると締まりやすいものの、煮込み方によってはしっとりした食感になるんです。
味はたこらしい淡い甘みと磯の風味が中心。足ほど強い歯ごたえがないので、細切りにして和え物にしたり、ぶつ切りにしてたこ焼きの具にしたりすると食べやすいですよ。
内臓は濃厚でクセが出やすい
内臓の味は、身よりも濃厚です。肝に近い部分はコクや苦みを感じることがあり、好きな人にはたまらない一方、磯の香りや内臓特有の風味が苦手な人には向きません。
鮮度がよければ、味噌や酒と合わせて焼く、甘辛く煮るといった料理に向いています。ただ、内臓は個体差が大きく、同じ料理でも風味がかなり変わることがあります。まず少量で試すのがおすすめです。
安全性で特に気をつけたいこと
たこの内臓を生で食べるのは避けてください。内臓には消化管の内容物が残っている可能性があり、食中毒のリスクも考えられるためです。身であっても、家庭では加熱して食べるほうが安心ですよ。
また、種類がわからないたこや、弱っていたもの、におい・ぬめり・色に異常があるものは食べないでください。青い輪の模様が目立つ小型のたこなど、一般的な食用たこと異なる種類には注意が必要です。少しでも迷うなら、内臓は捨てる判断が無難でしょう。
たこの頭と内臓の下処理方法を順番に解説
まず胴から内臓を外す
たこの胴を裏返すように持ち、足の付け根付近から胴をめくります。胴と内臓がつながっている部分を、手やキッチンばさみでゆっくり外していきましょう。
墨袋が破れると周囲が黒くなるので、最初は力を入れすぎないことが大切です。墨が付いても食べられなくなるわけではありませんが、まな板や衣服に色が移りやすいので、新聞紙や使い捨てシートを敷いておくと後片付けが楽ですよ。
目・くちばし・消化管を取り除く
目は頭の両側にあります。包丁やキッチンばさみで切り取り、目の周りに残った部分を水で洗い流します。足の付け根の中央にある硬いくちばし、いわゆるカラストンビも押し出して取り除きましょう。
内臓を食べない場合は、袋状の部分をまとめて外して処分します。食べる場合でも、胃や腸のように内容物が入っている部分は取り除くのが基本です。中身を割らないようにして、食べる部位と捨てる部位を分けてください。
塩もみしてぬめりを落とす
胴と足は、粗塩をまぶして全体をよくもみます。ぬめりが出てきたら、水で何度か洗い流しましょう。吸盤の中に汚れが残りやすいので、指先で軽くこすりながら確認します。
塩を使いすぎると身が締まりやすいため、ぬめりが取れたら十分です。内臓を食べる場合は、表面を洗うだけで終わらせず、傷んでいないか、異臭がないかを確認し、必ず中心まで火を通してください。
下処理したたこの頭と内臓、おすすめの食べ方
頭の身は定番料理に使いやすい
下処理した頭の身は、食べやすい大きさに切ってゆでるだけでも楽しめます。しょうゆ、酢、砂糖を合わせたたれで和えれば、さっぱりした酢の物に。きゅうりやわかめを加えると、箸休めにもぴったりです。
細かく切って、たこ焼きやお好み焼きの具にするのもおすすめ。足よりも形を整えやすいので、炒め物やパスタにも使えます。加熱しすぎると硬くなるため、煮るなら短時間で火を通すか、逆にやわらかくなるまでじっくり煮るのがコツですよ。
内臓は味噌焼きや甘辛煮に
食べると決めた内臓は、味噌、酒、みりん、しょうゆなど、風味の強い調味料と相性がよいです。小さく切ってフライパンで炒め、味噌だれを絡めると、濃厚な珍味のような一品になります。
しょうがやにんにく、ねぎを加えると、独特の香りがやわらぎます。最初から大量に作るのではなく、少量をしっかり加熱して味見すること。苦みやにおいが強い場合は、無理に食べ進めないでくださいね。
保存するなら早めに加熱する
内臓は冷蔵庫に入れていても、身より早く状態が変わりやすい部位です。釣った当日、遅くともできるだけ早い段階で下処理し、加熱調理まで済ませるのが安心です。
すぐに食べられないなら、内臓は保存せず処分し、頭の身だけを洗って水気を拭き、冷蔵または冷凍します。冷凍する場合も、においや見た目に異常がないものを選び、解凍後は再冷凍せず十分に加熱しましょう。
たこの頭や内臓に関するよくある質問とまとめ
Q1. たこの頭は丸ごと食べられますか?
外側の身は食べられますが、内臓や目、くちばしまで丸ごとはおすすめしません。胴を開いて内臓を外し、目とカラストンビを取り除いてから、塩もみして加熱してください。
Q2. たこの肝や内臓は生で食べられますか?
生食は避けましょう。鮮度がよさそうに見えても、内臓には食中毒のリスクがあるため、中心まで十分に加熱することが大切です。種類や状態がわからない場合は、食べないほうが安心ですよ。
Q3. 内臓から黒いものが出てきました。食べても大丈夫ですか?
墨袋が破れた可能性があります。黒い色だけで直ちに食べられないとは限りませんが、内臓の内容物が混ざっていることもあるため、きれいに洗い、においや状態を確認してください。不安が残るなら、その部分は処分しましょう。
たこの頭は、身の部分なら足と同じようにおいしく食べられます。内臓も新鮮なものを選び、部位を見分けて下処理し、十分に加熱すれば料理の幅が広がるんです。
とはいえ、珍しい部位だからこそ無理は禁物。鮮度や種類に自信がないときは、頭の身だけを楽しむくらいがちょうどよいと思います。まずは酢の物や味噌焼きから、少量で試してみてくださいね。
